キツネの嫁入り

【REVIEW】2017.12.9キツネの嫁入りワンマン@木屋町UrBANGUILD

今年の締めくくりキツネの嫁入り京都ワンマンライブ

京都レコ発と称した年末ワンマンライブ
ライブやってる時間というのは、 若干オーバーかもしれないが、生きた心地のする時間ってなもんで。こんな瞬間がずっと続けばいいのにと思う貴重な時間なのであった。 が、今年のワンマンショウは、そうでもなかった。

音響:岩谷啓士郎、照明:KEHAI WORKS 魚森さん

メンバーの仕事の兼ね合いで、通しの練習はできず。
当日朝からスタジオにてリハ。ギターの西崎東京から到着。
昔の曲もやるってので、その場でアレンジを詰める。10月のワンマンもへて随分昔の曲のリアレンジもこなれてきたもんだ。
キツネの嫁入りは紆余曲折あるが、今のメンバーが最高である。そのメンバーによる少し前の曲のリアレンジは文字通り、新たな曲への昇華。面白いもんだなぁと思う。
アバンギルドに入って すでにセッティング開始中の魚森さんと軽く打ち合わせ
照明については完全に素人の俺。 結局、メールでのやりとりのみになってしまったが 「こういうことしたい、こんな目的で」 といったこっちのオーダーに対して常に斜め上の提案をしてくる魚森さんは素晴らしい方だと思う。何かと安易な回答をしないあたりも素敵。

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岩谷啓士郎

昨年の反省を経て、キツネの嫁入りとしては初のPA乗り込み
レコーディングエンジニアとして絶大な信頼を寄せている“KC”こと岩谷啓士郎である彼は、トクマルシューゴ、LOSTAGEといった、尊敬してやまないアーティストのレコーディングとPAをしている、今のところこれ以上の人はいないだろうの人。 初のアバンギルドPAってことで、入念なマイクリハ。ハウっても、謝罪と理由の説明を忘れない。音出しの時間は限られたが、プロの業を見たよ、、、。 本人にしてみたら、普通でっせ、と言われそうだが、昨年のワンマン、そして今年のツアーもでもいろいろあったPA問題。これまで10年やってきて考えられないぐらいストレスなく音が聞こえました。こんな事あるんや。あの音が聞こえない、あれは聞こえないっていうのがなければ、そりゃ必然的に演奏に、表現に集中できるってなもんで。
人生、この二人とのような出会いにこれからどれぐらいあるだろうか。それぐらいに満たされた時間。
魚森さんは新たな試みでステージ後ろにバックミラーを設置、蛍光灯の点滅を利用した「街」を意識したセッティング。 今回のリリースでMV監督との打ち合わせ時に「和」「古民家」ってバカげた提案をしてきた奴がいたっけな。
伝わるってのはうれしいものだね。

アバンギルドの定番スペシャルメニューのラーメンに舌皷を打つ来場しらお客さん達を横目に、記録は岡安いつ美、こと、おかふぁー。彼女にも出会えてよかったな。写真がただの記録じゃなくて、それ自体が作品ですらあるということは彼女の撮った写真から教わった気がする。今年はツアーにも何か所も同行してくれました。本当にありがたい。

そして、ライブ。まずは第一部

キツネの嫁入り

<SET LIST~第一部~>
箱庭
最後の朝焼け
雨の歌
最終兵器
俯瞰せよ月曜日
ペラペラ
同じ顔の行進
ヤキナオシクリカエシ
もえる街
悲哀の仕事
ある日気がつくよ

マドナシ

ひさよ

昨年ほどの曲数ではないが昔のセッティング、アコギ・アコーディオン・ジャンベによる二曲をへて、全員ステージにあげての現体制セット。アコーディオンの音色が、昔のメロディが違って聞こえる。前回のワンマンは時系列で昔の曲から今の曲につなげたみたが。今は、それらの昔の曲も、今のメンバーの曲だ。混在して全体のストーリーを組んで考えた。こういう作業、楽しいのよね。

箱庭・最後の朝焼けはプロローグだ。雨の歌で幕は開く。最終兵器でキツネの世界に引きずり込み後半のファンファーレは、はじまりの合図。俯瞰せよ月曜日からペラペラで走り出す。同じ顔の行進で最高速度に達した後は、角度を変えて振り返ってみせる。見下ろした街並みには戦火の炎があがっていた、はたまたその後の煙か。もえる街・悲哀の仕事で悲しみを手に前を向き、変わらない事にある日気がついて第一部終わり。

そして第二部

キツネの嫁入り

<SET LIST~第二部~>
巻耳
せん
狂想
消えない影
がらんどう
One day
BGM
山羊は死刑台にのぼらない
奴ら

無題 (新曲)
死にたくない

猿田

nishizaki

第二部はひさよピアノソロから、初期の壮大曲「せん」で始まり。ジャズ要素もあるベース猿田による印象的なフレーズから畳みかける狂想。この曲の完成をもってして、確実にメンバーの替えのきかないバンドになってしまった気がする(笑 一転、叙情的でもある消えない影から、ひさよの木琴でもって明るいテイストにがらんどう。誰かのせいにしがちだがそれは誰のせいでもないONEDAYで通勤風景。BGM・山羊は死刑台に上らない・奴らで、文字通り奴らに対する感情を溢れさせ終わり。いただいたアンコールで新曲をマドナシ一人にて。死にたくないで今年も終える。 ひさよの、形容しがたい印象深いようでよりそってくるようで拍子といいそっと距離をおくピアノ、バンド全体の楽曲のレイヤーの底上げを無意識に促す猿田ベース、そのグルーブとフレーズってグルーブを作りだす鍵澤。俺の弾きたかったフレーズを言葉にせずとも紡いでくれる西崎のギター。バンドを立体的に空間を変える松原明音。とまぁ彼らがいないと成立しないキツネの嫁入りであり、この時間だ。

本年もありがとう。

ライブ中は客席をぼんやりみながら、あぁ見た顔がいたはるなぁ、あれ、久しぶりやなぁとかを考えながら見ていた。
どうでもいいが、当日は微熱がずっとあって、正直記憶がほとんどない。
歌詞も間違えたけど覚えてる事を口が動くまま歌っていた。

おかふぁーの写真は物語るよね、目が虚ろだ(笑
おかげで、アンテナの堤には失礼な事をした。
俺はあいつを応援しているのに。
これからも変わらないけど。彼らがやっているkyoto-antennaのようなインディペンデントメディアなどのおかげでここに立っている事ができる。

協力してくれるアバンギルド、そして何より今年も大勢集まってくれたお客さん。
毎回、直前は心が折れそうになる。
というか、今年は一年分の様々な想いが積み重なってほとんど折れていた気がする。
敵はそこら中にいる。ただし、それ以上に味方もいる。
目標を達せなかったとして、集まってくれるお客さんと場所と、
今、こんな音楽を作れる事は自分を、自分達を褒めてやってもいいと思った。

帰りどうやって帰ったっけな。

魚森さんに「はよ、帰りぃ!」と何度も言われたのは覚えている。


メンバー

マドナシ
ひさよ
鍵澤学
西崎毅
松原明音
猿田健一

照明デザイン KEHAI WORKS
撮影 岡安いつ美
音響 岩谷啓士郎
アバンギルド
来てくれた大勢のお客さん

皆さん、今年もありがとうございました。

来年も会いましょう。

今年のSEは恒例のミックスCDではなく、心に平穏を!の一心で一枚でした
Shadow theater/Tigran hamasyan
キツネの嫁入り マドナシ

その他、岡安いつ美(オカファー)による写真達

岡安いつ美オフィシャルサイトはこちらから