がっこう(4)
冷蔵庫はからっぽだった。テレビをつけたら野球の放送でドラマは中止だった。
盛り上がるスタジアムを眺めながら友達の事を思った時
人には少なくとも二種類ある事に気がつく。
私はそうはなれない。羨ましいな。
彼女はきっとそうやって悩みをかかえ、忘れ、影以外ひきずることなく
明日を迎えるんだろう
いつもの薬を一錠飲んで横になる。
今日は病院にいかなくていい珍しい日。
昨夜みたいな長電話したら昔ならお母さんに怒られただろうに。
そう思って少し涙がでた。
冷蔵庫がからっぽなのは当たり前だ。
冷蔵庫に食べ物をいれるのは私以外にもういないからだ。
ぼんやり天井を見ていると薬が効いてきたのか眠気が襲ってきた。
眠気なのか涙なのか天井がはっきり見えない。
私にはもうその区別はつかない。
いらない私。
私には
友達がいない。