キツネの嫁入り、活動15周年記念 5th ALBUMデジタルリリース&MV公開。

キツネの嫁入り5thALBUM

京都を中心に活動する、アコースティック・オルタナティブバンドということにしている「キツネの嫁入り」ですが、4年ぶり5枚目となるALBUM「Just scratch the surface」をリリースします。活動15周年記念の2021年、5月から企画していた連続シングルリリース全4曲×MV3作品に続くリリース。合わせて収録曲「standardboy」のMUSIC VIDEOを公開します。

 

サックスに北村信二(ex.Djamra)、ドラムに伊藤拓史(chains、etc)の5人体制になってからの初リリースとなる本作品。コロナ禍でライブ・スタジオワークといったこれまでと違う環境の中、遠隔データワークという制作環境で生み出された楽曲達は、これまでにない挑戦的なサウンドから、原点よりの歌に主軸を置いた楽曲と多種多様。マドナシがタクトするイメージをメンバーがスケールさせて仕上げた最新型キツネの嫁入りサウンドに、ビブラフォン佐藤香が透明感のあるアレンジ、旧知のヴァイオリニスト、イガキアキコによるストリングスアレンジが壮大さを楽曲に加え、あまり聞かないテイストのポップサウンドとして昇華させている。コロナ禍でも、環境が変わっても、年月を経ても変わらぬ突き抜けたサウンドをご堪能あれ。

index

Just scratch the surface

  1. dodone
  2. swimmingman
  3. worth
  4. 考えないバード
  5. loopgirl
  6. dwell 
  7. 黒に近いブルー
  8. prizm
  9. standardoy

Friendship(Hipland)
Sukima Sounds

岩谷啓士郎

Engineer:岩谷啓士郎

岩谷啓士郎(イワタニケイシロウ)、Safe and Sound合同会社 サウンドエンジニア、ギタリスト。2001年、マグネットスタジオにてアシスタントエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、渋谷のO-nestで働きながら、自身のバンド活動や知り合ったバンドのサポートギターやレコーディング、PAを担当しつつフリーランスとして独立。2012年に拠点を奈良に移し、2020年11月にSafe and Sound合同会社を設立。 これまで関わったアーティストは、キツネの嫁入り、トクマルシューゴ、長谷川健一、日暮愛葉、夜の本気ダンス、ACO、Crypt City、easycome、FIXED、Gotch、LOSTAGE、NABOWA、Newdums、No Buses、Polaris、Ropes、Ryo Hamamoto、Subway Daydream、yonawoなど

3rd ALBUMからお世話になりっぱなしの岩谷啓士郎こと、KC。今回は、ベーシックをさくっと録った後、コロナ禍での試行錯誤、遠隔でのデータのやり取り、ミックス・マスタリングと信頼関係が根底にあるからこそのやりとりで仕上げてもらいました。以前とちょっと嗜好が変わって、エフェクト処理など試してみた点も、こちらの「なんか宇宙感」とか雑なオーダーにも幾多の引き出し提供いただいてのミックス。楽しくもあり納得いく作品になりました。いつもありがとう!

Design:6vcr

6VCRとして知られるEugeniaGoncharova。

ロシアのカリーニングラード出身のイラストレーター、コンセプトアーティスト、2Dアニメーター、カシューイーター。

たまたま、インスタで見かけてすっかり虜になったロシアのピクセルアーティスト「6vcrさん」読み方すらままならないまま、突然インスタからDMを送り、さぞ「なんやこいつ」と思ったことでしょう。100% Google翻訳に頼り切ったやりとりは、文明の利器を感じるばかり、自分の無力さは棚に上げまくりのやりとりで新鮮でした。今回の作品が個人的には、初期の歌にフォーカスを当てた曲と変拍子に偏った曲と混在する感じが「今のホーム」という印象だったので、イメージ通りの作品となりました。いつか直接会って御礼言いたいものです。Спасибо за прекрасную работу!

"standardboy" MV / Lyrics

京都在住のアニメーション作家、永田ナヲミさんによる切り絵アニメーション。キツネの嫁入りは2ndALBUM「雨の歌」以来の制作。力強くも素朴な楽曲を見事にスケールする作品です。この曲のMVを作ろうと構想した時から、永田さんにお願いしようと思っていました。キツネの嫁入り2ndALBUM収録の「雨の歌」でお世話になった彼女の作品からは、言うなれば「温かみ」「優しさ」「隠れた力強さ」をいつも感じる。この曲にはそれが、ぴったりで。きっと、そのイメージのまま、スケールした昨日を作ってくれるに違いないと確信してのオファー。今回は切り絵アニメーションによるMV。切り絵でも歌っている人(私?)の表情がわかる、とても面白い仕上がりです。初期からのキツネの嫁入りの「歌」にフォーカスをあてた作品。

Lyrics

ああ、そうか、また聞こえるよ さよならのざわめきたち
昨日見た風景が 目の前に影を落とす
悲しいでもない さみしくもない ただ、浮いてしまった感情
それを、怒り、憎しみとし、燃やし、走り続ける

あぁ、かえりみない笑顔に翻弄されて
あぁ、立ち止まって 見送るしかなくて

あぁ、普通を取り戻せ あぁ裏切りを塗りつぶせ
あぁ、世界が忘れたとしても
あぁ、ただ残る言葉さ

あぁ、そうか、もう聞こえない さよならのざわめきたち
昨日までの風景は 残らず燃え尽きてしまった
まぁいいか、もういいよと言える新しい体温
それを喜びとして 燃やし、走り続ける

あぁ狼煙はもうあがったよ
あぁ残ったものはきっと美しくて

あぁ普通を取り戻せ あぁ裏切りを塗りつぶせ
世界は誰かの犠牲で成り立つとか

あらがう あらがえ、そうはいかないスタンダードボーイ

Animation:永田ナヲミ

アニメーション作家。
動いていないものが動いて見えるコマ撮りの不思議に魅せられて、アニメーションを制作。
グラフィックデザイナーとしても活動している。

"考えないバード" MV / Lyrics

Music Videoは、曲のイメージをスケールさせる、もしくは違った一面を見せてくれる、そういったものだと認識している。キツネの嫁入りに近頃足らないのは「ユーモア」な気がするよねと思う今日この頃。なんせ根が真面目なもので。と言うあたりで、あるMusic Videoをたまたま見てすっかり虜になった。その監督がマンマン堂さん。過去作品にご縁のあった「てあしくちびるさん」bossston cruizing maniaの「鹿島さん」に紹介いただき始まったご縁。会ってみて、やりとりしてみたら、これは長い付き合いになりそうな、と思える素敵にーさんであった。

なわけで、ビックリマンシールをネタにし、またAIで生成された出演者多数の不思議合成アニメMVと仕上がっております。どうぞお楽しみあれ〜

Lyrics

いつからそうなったのか 誰かがそう決めたのか
だったらなぜそうなったのか 一体誰のため
知りたいのはそれだけ 忘れちゃいけない奴らの顔
同じ声が聞こえてる 同じ言葉が残ってる
電球に虫が集まる まるで社会の縮図だな
彼女はそうつぶやいて 静かに笑ってみせた
なるべく明るいところへ なるべく皆のところへ
次々焼かれる虫たち 言ったとおりと彼女が笑う

考えないバード

飛ばなくなった鳥たちよ 行き先はもうわからない
考えない鳥たちよ 気がつくなら今のうち
電線に止まって集まって ぐるぐるぐるぐる回る
知らない方が幸せとか 笑い飛ばして群れをぬける
いつからそうなったのか 誰かがそう決めたのか
だったらなぜそうなったのか 一体誰のためなのか

考えないバード

面白すぎるマンマン堂作のメンバーステッカー

ビックリマンやガムラツイストという世代がバレる知る人ぞ知るのメンバーオリジナルステッカー、クオリティが高い&面白すぎるんでMVに使われなかったものも含めて公開。

Director:浦崎力(マンマン堂)

おてほん信奉社会にうんざりしながら常に何かを作ったり作らなかったり。明確な自分らしさが無いため既存の視覚情報を利用する傾向にあり、今回の『考えないバード』では自身がしばらく熱中している自作シール/マイナーシールをアニメーションの題材とした。Made in Chiba.

"loopgirl" MV / Lyrics

共同製作者というか、一緒に誰かと何かを作り上げるのに必要なのは、一言で言うと「信用」だと思う。

イメージを伝える・共有するフェーズ、認識齟齬があった際のリカバリーのフェーズ、どのタイミングでも、双方信頼関係が成立していたらうまくいくように思う。

それは実績であったり、お互いの理解であったり。

というわけで、本作品は、この曲なら旧知の浜田よねと思ってオファー。ストーリーから撮影場所から丸投げ。上がってきた内容に、「あーええんちゃう」とだけ返していた気がする。

ただ、当初はダンサーさんを入れる予定はなく、またキャスティングも含め、はて、どうしようか、と一度止まった経緯あり。

そこで再度すり合わせをして、「じゃー、メリさんで、その内容でいこけ」と進めたら、想像の斜め上をいく素晴らしい仕上がりで、FBほぼなしでした。

浜田とメリさん、会場貸してくれた奥野くんに感謝。

ダンスのシルエットは残る扱い、終盤の手を差し出すアクションという、全てとてもお気に入り。

 

Lyrics

考えても、しょうがない事を考えて、
あの時、ああ言えば良かったと繰り返す
そして、この瞬間がこの手をすり抜けてく

言葉は武器 言葉は毒 言葉は薬 言葉は未来

特効薬にもなるし、未知のウイルスにもなる

我々は繰り返す
考えてもしょうがないことを
我々は繰り返す

あの時ああいえばよかったと

我々は忘れてしまう
その瞬間に進むのさ
我々は忘れてしまう
その瞬間にここまできたんだ

Director:浜田淳

浜田淳

京都在住。一眼カメラ1つで身近な映像を作っている。

Dancer:大歳芽里

大歳芽里

昭和音楽芸術学院バレエ科卒業。音楽家、劇団、ヴィジュアルアーティスト等と共演を重ねる。仏のアンジェ国立現代舞踊センター、振付コース修了。ヴィンセント・マンソー、エマニュエル・ユイン、カミーユ・ボワテル、ダニエル・ベルトン等の作品に参加。さまざまな障がいをもった人や子ども対象のレギュラークラスのほか、ワークショップ講師も務める。他の分野におけるダンスの可能性を探り、身近なところにダンスを広げる活動を進めている。

photo:白井孝明

Vibraphone:佐藤香

打楽器とおさけとおいしいものがすき。 ■malletkat, marimba, vibraphone, percussion, etc… □Aureole □ハイスイノナサ □anoh □sora tob sakana band

"dodone" MV / Lyrics

1作目の映像作品、Music Videoは、2nd ALBUM収録の「俯瞰せよ、月曜日」でもお世話になった麻田弦氏。不定期で、コミュニケーションを取る間柄でしたが、最近の作品や会話を経て、やはり今作品は、弦さんに頼みたいという想いに駆られオファー。初稿が上がってきた瞬間、思わずニヤニヤしてしまう仕上がり。人生で、稀に何度か感じる事ができる「これこれ!これ待っててん!」という感覚。というわけで、正直こちらからのオーダーはほぼない形でFix。無機質なのに手描きタッチの有機質的な要素もあり、上からと横からとで見た際の印象が変わるMV内の造形物の俯瞰した感覚も歌詞で表現したかった内容に正に合致。

私の歌いたいことや表現したい音楽に欠落してるものを補って増幅してくれるもの”

そういう立ち位置で映像作品を作りたいと思った本作品。隣にいたら、ハグしてチューしたいぐらいに素晴らしい作品となりました。

Lyrics

いつだってそう、繰り返されるのは、そう
色めき立って感情の雨が降るよ

いつもの日常は追い立てられて
気がつけば、「それ以外」に分類されてるよ

いつだってそう、繰り返されるのは、そう
しわ寄せられるのは、いつだってそうだ

その場しのぎで、しのぎもけずらない?
行き先は日替わりだ たどり着かないゴールだ

文字数多いだけの目眩しの稼ぎ頭
権力ある声が、かき消してしまうよ

きっかけは誰だ 便乗したのは誰だ
にやついているのは、いったい誰だ

同じこの場所で立ち続けてる
誰かがつき飛ばすその逆の方へ

かき消されていく当たり前の言葉
ぶつかりあってく、ルールとモラル

いつだってそう、繰り返されるのは、そう
しわ寄せられるのはいつだってそうだけど

その場しのぎでけずられやしない
感情は置いてきな、バランスがモノを言う

映像制作:麻田弦(GEN ASADA)

麻田弦

映像ディレクター。クラブVJを経て、フリーのMVディレクターとして活動を始める。 手がけたアーティストに、ガガガSP、キセル、二階堂和美らがいる。

その後、広告映像に携わるかたわら、大学・専門学校などで講師なども務める。

Violin:イガキアキコ(たゆたう・colloid)

イガキアキコ

音楽家・作曲家・ヴァイオリニスト。 

「情景が視える音楽」をモットーに、CM・映画・アニメなどの映像作品、ダンス、演劇、ヘアショーやファッションショーなどあらゆる分野への楽曲提供や即興演奏、ストリングスアレンジなど幅広く制作している。

Colloid、たゆたう、ジョンソンtsuバンドのメンバー。